スタイルを持つことの大切さと、それは「好き」でいいんだよね、やっぱり、と、石原佐知子さんに力づけられた櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
バブルを走り抜け、現在は自身のブランド「sabby genteel」のデザイナーであり、多方面でそのオシャレセンスを発揮されている方。
「いさぎよく、住む・着る・生きる」というサブタイトルと、白くてさっぱりとした表紙の写真、「シンプル主義」と言う帯(指で隠してるし・・)に、ミニマリスト系?と思いきや、断捨離や片付けブームにはあまり賛同されていません。
たしかに、ものが少ないミニマムな家も心地よさそうだけれど、ものには、その人らしさやその家らしさが出ると思っています。
と、意外とモノを愛する方の、自分らしいモノとのお付き合い方法、さらには生き方にまで通じる本でした。
★
内容は、インテリアとファッションに大きく分かれていますが、
衣=食=住、ちゃんとイコールが付く人が、ほんとうの意味での、おしゃれさんだと思っている。
これは最近すごく意識していること。光野桃さんもその著書でお話しされている櫻田のお気に入りフレーズで、本書を購入するきっかけになりました。
お二方に共通するのは、バブルを越えて辿り着かれた、研ぎ澄まされたシンプル主義とでも言いましょうか。ご本人に確固たる「スタイル」があるからこその、”「衝動買い」がおすすめです”(本書より)であり。
でも、そう、衝動買いから自分の「好き」が見えて来るんですよねぇ〜。このジャケットとか。
沢山のモノを見て、所有して、研ぎすませて来た選択眼、「好き!」にも確固たる基準があるからこそ、これだけモノに囲まれていても、それらにはスタイルがあって、ゆえに整ってシンプルに見えるし、いさぎよい雰囲気を醸し出すことができる。
そう、その確固たる「スタイル」を、あなたも「好き!」から作って行きましょう!という本です。
★
そして、そう、それなのよっ!
住むところもファッションも、気持ちよくいられることを最優先にしていれば、その人は、その人らしく輝くのだと思います。
って、すごくそう思うのだけれど、そこに辿り着く紆余曲折を、櫻田はまだ乗り越えていない気がする40歳。(石原さんは60代)
#ちなみに「ちょうど40歳のある日、それは突然やってきた。」そうで、良くオシャレ指南本でも聞く、今までのスタイルが突然似合わなくなる現象を石原さんもご経験されたそうです。その乗り越え方も詳しく紹介されています!
でも、目指すところはそこだ!と思わず膝を打って立ち上がったし、今から「気持ちよくいられる」つまり「自分基準」をクセにしておかないから、紆余曲折しているうちに脱線してしまうんだなと。
さらに一言で言えば「スタイルを持って生きよう!」ということであり、このタイミングで石原さんのメッセージに出会えて良かった!と思いました。
あーどっかで「私のスタイル」売ってないかな・・・←何も学んでない
全体的な本の雰囲気は、この文章に表れていると思います。
自分の「目」とカンを信じて、気持ちよく、いさぎよく、かっこよく、おしゃれに生きよう。
自分の「好き!」をはっきり見つめて、自分の人生を自分らしく、とことん楽しまなくちゃ。
人の目や、世間の意見なんて関係ナシ、年齢も関係ナシ。
自分の「目」とカンを磨いて来なかった櫻田は、これから自分のぼんやりして情報に流されがちな「好き!」をはっきり見つめていかんとな・・・と、ウッときます。
が、この本は、「どうやって好きに囲まれてかつオシャレに見せて、さらに自分のスタイルを作るのか」的なハウツー本、でもあるのでどうぞご安心下さい。
「好き!」をきわめればその人の「スタイル」になる。でも、すてきに見せるには、それらをただ飾っている、着ているだけではだめで、ルールがある。
主に見開き1ページ前後の、すぐに真似できるルールや、具体的なヒントで構成されています。読みやすいし、実行しやすいです。
気に入ったところはポストイットして早速真似しており、沢山紹介したいところなのですが・・・それは是非本書を手に取って読んで頂くとして、一つだけ、とても気に入ったものの一部を抜粋してご紹介します。
★
まずは自分の定番を作って、そして、定番から自分スタイルへ、というお話をされているのですが、
好きな服は自分のものになるまで着る
という一文にとても惹かれました。
自分の中で「ダメだ!」と決めつけることで、もう似合わない服になってしまうこと。頭をやわらかくして、「こう着るといいかも」と、自分がすてきに見えるコーディネイトを探しましょう、と。
ルール(骨格やカラー診断の結果等)や、流行(あからさまなハヤリモノでなくても、ちょっとしたシルエットや丈とか)、自分の感覚的に似合わない、ダメ!と決めつけないで、好きと感じたものにはトコトン付き合うことが必要だなと思いました。
そういうプロセスが、「自分のスタイル」を作ってくれるのだと。