電車の中でふと目に留まった薄墨色の傘。きれいな色。
どんな人が持っているのかな・・・
斜後ろからで顔はよく見えないのだけれど、とても佇まいが美しい人でした。
軽くフィットしてラインが美しい、ブーツカットの黒のセンタープレスパンツ
着心地が良さそうな、グレー×黒の細ボーダー長袖カットソー
タイトなシルエットの、黒に近いヘリンボーン柄のダウンベスト
何の変哲もない、黒のシンプルジャージ手袋
さりげなくあしらわれた、ぐるぐる巻きの黒のストール
お尻にちょこんと乗った、ナイロン製の斜がけショルダーバック
潔い短さとロマンスグレーが美しい、少しパーマのかかったくせ毛風ショート
控えめな大きさの、プラチナ×ダイヤの一粒ピアス
瞬きする度にエレガンスが漂う、長いまつ毛
シワが刻まれつつも美しいツヤを持った、色白の肌
櫻田の見る目がないだけかもしれないけれど、
すごく上質なもの持ってます!という感じは全然なくて。
でも、自然体で、きっととても彼女らしくて、無理がなくて、でも素敵で。
そんな彼女が持っていたのは、薄墨色の傘。
取手はナチュラルな木の色で、唯一の色味かもしれない。
コーディネートしたというより、玄関にあったものを持っただけという感じで。
どこのだろう、素敵な色の傘だなぁって見たら、
駅の売店でおなじみ、ビジネス書でおなじみの、Water Frontの傘だった。
waterfront(ウォーターフロント)
http://www.water-front.co.jp/
FOX アンブレラ(激高)とかだったらどうしよう(困る必要はないが)と思ったけれど、
1,000円とか500円で売っている傘でびっくり。
彼女のセンスの良い装いがそう見せるのか、佇まいがそう見せるのか。
電車から降りる時にちらっと見ると・・思わず降りるのを止めようかと思うくらい、
正面から見てもとてもとても美しい人でした。
気品?重ねた年齢の醸し出す迫力?清々しい生き方が表に出ちゃってる感じ?
顔の造作も美しいのだけれど、それだけじゃない、内面からもにじみ出る美のオーラを持つ人でした。
何かに抗うのではなく、何かを必至に求めるのではなく、
自然体の自分と丁寧に向き合うその先に、ふと自分の求めているものがそこにあるって気づくのかな。
とか思いました。ぼーっと、適当に生きる先にではなく、ね。
朝からこんな出会いや気づきがあって、なんて幸せな日なのかしらん。雨よありがとう!
★
蛇足ですが、我ら世代が「○○色の○○の人」と言われたら、
「紫(色)のバラの人」に決まってますよね〜。