この本の著者の小林直子さんという方は、櫻田が買物したり、家でワードローブを前に悶々としているのをこっそり覗いていたに違いないと確信する櫻田こずえです、皆さまごきげんよう!
毎朝、何を着たらいいのかわからない。クローゼットのなかは服でいっぱいなのに、何を着てもおしゃれに見えるような気がしない。適当にあるものを着て出かけてはいいものの・・中略・・お財布は軽くなるのに、タンスの肥やしは増えていき、それでもなぜだかおしゃれには見えない・・中略・・全部捨てればいいというアドバイスを聞いて、とりあえずなんでも捨ててみたものの、やっぱり明日何を着ていいかわからないという問題は解決せず、それでも同じような買物の仕方、つまり、報われない一目惚れを繰り返し、・・中略・・一年後にはまた同じ状態で、使ったお金のことは考えないことにして・・中略・・新しい季節がめぐってきて、確かに年は一つ取ったけれども、何も成長していない自分に元通り。「わたし史上最高のおしゃれになる!」小林直子著より引用
な、櫻田こずえです皆さまごきげんよう!と続けたくなるくらい、これ私。
さらに見られたくない内面をえぐる「どっから見てたのよっ!」っていう長い描写ももう一つ出て来ます。
#P76ページからの「私が察するに、これらの服というのは、・・・」から1ページ以上に渡って続く一文!これを一文にする著者のセンスが好きです。
なんか、このセーターを買った時の自分そのものな感じがして・・・。
この、P76と「はじめに」と「おわりに」だけ、立ち読みでいいので、読んででみて下さい。おしゃれ迷子なら心をぐわしっと掴まれて、そのままレジに持っていってしまうでしょう。
この本は、美人でもう十分オシャレな友達からすすめられて、速攻ポチった本。
友達:なんかもうおしゃれ迷子になってる描写とか「私のことどこかで見てます?」って感じだよ(笑)
はい、私もそう思いました。
あなたも思われました?
■ なぜおしゃれ指南本に泣かされたのか
いや、指摘が痛過ぎて泣かされるんじゃないんです。
おしゃれ迷子櫻田・・・アパレル業界に搾取され、周囲の目、流行や各種診断に右往左往する、そんな迷える子羊を、優しく、時に厳しく、しかし愛おしく抱きしめながら、行く手を指し示すような著者の視点がですね、あたたかくて泣けるんです。
私はただ単に、好きなものをおしゃれに着られるようになって、より自由になった、そんなあなたを見たいだけです。そしてそんな自由なあたなの姿を見るのが好きなのです。
「おわりに」の文章ですが、えぇ、ぐっと来て鼻がつーんと・・・・櫻田脳内では、小林さん、こういうイメージ。いや、胸は露出されていないと思いますが・・すみません。どうしてもこれをイメージしながら読んでしまう。
洋服を沢山持っていても、なぜか満たされない不安や焦り、自分に対する失望や落胆、そして他人と比べて落ち込み、再び「買う」ことで何かを埋めようとする自分・・・
多くの人が勘違いしているのは「服を買ったから素敵になれる」と思っていることです。
順番は逆で「素敵に生きるために服を買う」のです。
診断やら指南本やら断捨離やらトライしてるのに「結局何を着たら良いか分からない」・・・そんな迷子な自分に寄り添い、一旦ぎゅーっと優しく愛おしく抱きしめてくれた後に、あなたはあなたの人生の主役よ!その素敵なヒロインに必要なワードローブを、さあ一緒に作りましょう!と、行く手を照らす女神に強く励まされるのです。
自分の人生の脚本を自分で書き、自分で主人公になり、衣装を決めて、自分の才能を100%発揮し、いつも誰かの意見に振り回される、脇役人生は卒業しましょう。
おしゃれになれないのはあなたのせいではない、センスがない、お金がない、からじゃない。それを教えてもらっていないからで、おしゃれの教科書(本書)を学んで実行すれば、その道は険しいかもしれないけれど、必ずそこから抜け出せる!と。
大丈夫です。私がここでお伝えしたのは誰にでもできる方法です。
いろいろ挫折してるし、自分に甘く、意志の弱い櫻田でもできますか? 自信がないんですよもう・・・。
自分に自信がないのなら・・中略・・やるべきことは自分をよく知り、どうしたいのか考え、失敗しながらもあきらめず行動し続けることです。
はいっ!
■ 超具体的なワードローブの作り方の教科書
この本は「おしゃれの教科書」なので、超具体的に一つ一つのステップが提示されています。
<こちらはAmazonのページからの引用です>
【誰も教えてくれなかったおしゃれのつくり方】
■1 なりたい自分を決める
→目的を決めないことには何者にもなれません
■2 メインカラーとサブカラーを決める
→混雑したワードローブほどムダなものはありません
■3 全体は3色以内に
→コーディネートにはコツがあります
■4 リレーションをつくる
→おしゃれに見せるにはコツがあります
■5 自分のオリジナリティを入れる
→その人らしさをいかに表現するかが大事です
ただいま、この教科書通りに徹底的に「おしゃれをつくって」います。
コラージュにも久しぶりに徹底的に取り組んでいます。追ってご紹介できればと思います。
こういったコラージュを作ってイメージを明確化することとか、なりたい自分を決めるとか、色を絞ることとか、もう、いろんな本に書いてあるわけですし、部分的には何度もやっていますが、ここまで体系立っていて、理論がしっかりしているものはないと思います。
さらに泣かされた後なんで、もう、何て言うんですか、盲目的にこれに沿って考えよう!という素直な気持ちが出来上がっているのです。
そして、そういった「素直に受け入れる心の準備ができている」ことが、今までの悪い買物習慣や考え方を脱ぎ捨て、教科書通り愚直に実行するために必要な要素であり、それこそ、本書の素晴らしい唯一無二の部分だと思います。
★
また、他のおしゃれ番長の著書とも大変類似点が。
「「わたし」を決める」というこの本の第一章は、少し先の自分をイメージした装い、を提案される鈴木さんの著書を思い出します。
・「賢いクローゼット」鈴木尚子レビュー:クローゼットはあなたの人生そのものです
そして、どうなりたいかを決めるべし、という窪田さんの本も、そう。
・「大人のセンス」でもっと素敵な私になる考え方とテクニックby窪田千紘でセンスの育て方を知る
「自分のシンボルになるようなモチーフを集める」という小林さんのアドバイスは、鈴木さんの「自分の得意なディテールを集める(◯◯らしい装い)」や、エッフェル塔を集めていらっしゃる石原さんの著書が思い出されたり。
・「スタイルを持ち、身軽に暮らす」石原佐知子★とことん「好き!」を見つめて極めれば
GW〜お誕生日前後で、こういった本を乱読していたので、総まとめとしての小林さんの本がさらに響いたのかもしれません。
ナイスタイミングでメールをくれた友人に、改めて感謝!
■ 元パタンナーの著者が教えるハウツーもスゴい!
さらに、アパレル業界に身を置いていた著者が「誰にも搾取されないおしゃれ」のためのハウツーを教えてくれるのですが、それらが素晴らしい。
ここでご紹介してしまうと、ネタバレになってしまうので避けますが・・・シワのチェックの仕方や、流行の仕組、ハイブランドでセールの服とドメブランドのプロパーの服はどちらがお買い得で、それはなぜなのか、さらに「外し」が必要な理由・・・を、論理的に、アパレル業界の仕組や心理学等も踏まえて、しかし分かりいやすく説明されるので、もの凄く説得力があります。
★
でも、教科書やハウツー部分よりも、ファッション迷子のメンタルの弱点、考え方の矯正こそが、この本の一番のキモ。
それをしっかり心で受けとめた上で、教科書やハウツーを積み重ねることによって、初めて「わたし史上最高のおしゃれになる」ことができるんだと思います。
心構え的な部分にまどろっこしさを感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかしそれは、書かれていることが自分にとって痛過ぎて受けとめることができないか、もしくは、そもそもおしゃれに困っていないすでにスタイルをお持ちの方なのか、どちらかじゃないかなと思います。
「おしゃれそれ自体は人生の目的ではない」
さらに、そもそもおしゃれが趣味!という方には物足りないかもしれません。櫻田はファッションは好きだけどそれが目的になるほど好きではないので、ストンと心に響く言葉でした。
ファッションに悩む時間をもっと短くして、ファッションによるストレスや散財を減らして、人生でもっと重要なことに使いたい・・・でも、おしゃれには見せたい。
私たちの望みは、着る服が少しでもおしゃれに見えるようになること、そしてたくさんのお金を使うことなく、毎日、短時間でコーディネートできて、無駄のない、シンプルなワードローブを持つことではないでしょうか。
だからこそ今、ファッションをしっかり学んで、行動に移していこうと思います。
★
櫻田さん、結構今まで色々やってきたけど、もうさ、いい加減、美人になるとかおしゃれになるとか、無理なんじゃない?とか思われるかもしれないし、自分も思わなくもないです(笑)
でも、何かを実現できた人は諦めなかった人であり、実現できなかった人は諦めてしまった人。次もきっとダメだろう・・・なんて発想をしていたら、何も実現できない人生になってしまう。
エジソンも「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ。」って言ってるし。
今まで色々やってきたからこそ、この本に出会えたのだし、後はもう、学んで自分にしっかり向き合って行動に移して、この先の人生がより豊かに自分らしく彩られて行くのを楽しむだけ!
そんな気持ちになれる本です。
人生の目的達成のためにすべてのエネルギーを注げるような、そんなワードローブを構築するために、今から学びましょう。決して遅くはありません。必要なのは、ただ決意することです。他人の意見を聞いて右往左往する脇役人生をやめ、これからは主人公として生きていくのだと決意すること、ただそれだけです。
小林直子さん、ありがとう!
そして、本書を紹介してくれた友達に、改めてありがとう!
この本に忠実に沿って取り組んだ記事一覧:櫻田史上最高のおしゃれになる!